はじめに

「薬学部って勉強が大変そう……」

「6年間も大学に通って、本当に楽しいの?」

「薬剤師には興味があるけれど、大学生活も楽しみたい!」

薬学部への進学を考えていると、こんな疑問が出てくるのではないでしょうか。

結論からいうと、薬学部の勉強は大変です。でも、私は薬学部での学生生活を楽しいものだったと感じています。

実験にアルバイト、旅行、友人との時間。薬学部だからといって、勉強だけの6年間になるとは限りません。

この記事では、実際に薬学部を卒業して薬剤師になった私の経験をもとに、薬学部の5つの魅力を紹介します。

進学前に知っておきたい大変な部分も、あわせて解説します。

薬学部は楽しい?私が感じた結論

私が薬学部を振り返って感じるのは、勉強の大変さと大学生活の楽しさは両立するということです。

もちろん、毎日遊んで暮らせるわけではありません。

専門科目を学び、実験を行い、試験を受ける。薬剤師を目指すなら、国家試験に向けた勉強も必要です。

それでも、薬学部にはほかの学部とは異なる経験ができます。

私が特に魅力だと感じるのは、次の5つです。

  1. 物理・化学・生物を学び、実験を経験できる
  2. 同じ分野を学ぶ仲間と時間を共有できる
  3. 6年間を使ってさまざまな経験ができる
  4. アルバイトを通じて社会経験を積める
  5. 薬剤師という国家資格を目指せる

それぞれ紹介していきます。

薬学部の魅力① 物理・化学・生物の実験が面白い

理系の大学生活といえば、やっぱり実験です。

薬学部では薬の成分や作用だけでなく、物理・化学・生物など、幅広い分野を学びます。

私が大学に入って驚いたのも、化学だけでなく物理や生物の実験まで経験することでした。

大学ではどんな実験をする?

私の大学では、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)やTLC(薄層クロマトグラフィー)などを使う分析系の実験がありました。

これらは、物質に含まれる成分を分離・分析するための手法です。

また、生物系では解剖実験も経験しました。

高校までの勉強では、教科書で知識を覚えたり、問題を解いたりすることが中心だったと思います。

大学では実験を通じて、学んだ知識を実際に確かめる機会があります。

実験には難しい部分もありますが、仲間と一緒に取り組む時間は、私にとって大学生活の楽しさの一つでした。

ただし、実験内容や使用する機器は大学のカリキュラムによって異なります。

薬学部の魅力② 同じ目標を持つ仲間と学べる

薬学部には薬学を学びたい学生が集まります。

なかには薬剤師を目指す人もいれば、薬の研究や開発に興味を持っている人もいるでしょう。

6年制の薬学課程では、薬剤師になるために必要な専門知識と実践的な能力を学びます。

大学生活では講義だけでなく、実験や演習などを通じて、同じ分野を学ぶ学生と接する機会があります。

私自身も、みんなで実験に取り組んだ時間が印象に残っています。

勉強が難しいからこそ、同じ内容を学んでいる仲間の存在は大切です。

何を学ぶかだけでなく、誰と大学生活を過ごすかも、学生生活の魅力を左右する要素だと思います。

薬学部の魅力③ 6年間の学生生活でいろいろな経験ができる

薬剤師を養成する薬学課程は、原則として6年制です。

4年制大学と比較すると、標準修業年限が2年長くなります。

私は、この6年間を勉強だけに使うのはもったいないと思っています。

私自身、大学時代はアルバイトをして、旅行をして、友人と過ごしていました。

もちろん、試験勉強を優先しなければならない時期もあります。

それでも、計画的に時間を使えば、薬学以外の経験をする機会も作れます。

例えば、読書、旅行、趣味、アルバイト、資格の勉強などです。

薬剤師になってから振り返ると、学生時代に経験できたことは勉強だけではありませんでした。

6年間という時間を、専門知識だけでなく自分自身の経験を増やすためにも使ってほしいと思います。

ただし、薬学部には4年制もある

ここは進学前に必ず確認してほしいところです。

日本の薬学部には、薬剤師の養成を目的とする6年制課程のほかに、主に研究などの分野を目指す4年制課程もあります。

薬剤師国家試験の受験資格が得られるのは、原則として6年制薬学課程の卒業者です。

大学名だけではなく、自分が進学する学科が6年制なのか4年制なのかを必ず確認してください。

参考:文部科学省「薬学教育制度の概要」

薬学部の魅力④ アルバイトで社会経験を積める

私の学生生活を振り返ると、アルバイトはかなり大きな割合を占めていました。

アルバイトをして、旅行に行って、またアルバイトをする。

そんな大学生活でした。

私は、薬学生のうちに学外の世界を経験しておくことにも価値があると思っています。

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薬剤師にもコミュニケーション能力が必要

薬剤師は、医薬品の知識だけを持っていればよい仕事ではありません。

患者さんの話を聞き、薬の使い方を説明し、医師や看護師などの医療従事者と情報を共有することも大切です。

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」でも、薬剤師の仕事として服薬指導や副作用・相互作用の確認などが紹介されています。

参考:厚生労働省「job tag|薬剤師」

接客業などのアルバイトは、さまざまな人と接する経験を積む一つの方法です。

もちろん、アルバイトをすれば薬剤師としての能力や将来の年収が必ず上がるわけではありません。

勉強や実習に支障が出ない範囲で、自分の興味がある仕事に挑戦するのがよいと思います。

薬学部の魅力⑤ 薬剤師という国家資格を目指せる

ここは、薬学部の大きな魅力だと思います。

薬剤師になるためには、原則として6年制薬学課程を卒業し、薬剤師国家試験に合格する必要があります。

そして、合格後に免許申請を行い、薬剤師名簿に登録されることで薬剤師免許が与えられます。

つまり、薬学部を卒業しただけで薬剤師になれるわけではありません。

国家試験というハードルはありますが、その先には専門性を生かせる仕事があります。

薬剤師の働く場所は薬局だけではない

薬剤師の活躍する場所には、調剤薬局、ドラッグストア、病院、製薬企業、行政機関などがあります。

仕事内容や必要な経験、採用条件はそれぞれ異なりますが、薬学を学んだ先には複数の進路があります。

私自身は薬剤師として調剤薬局で働いています。

大学で学んだ知識が仕事につながっていることは、薬学部に進学した価値の一つだと感じます。

ただし、資格を取得すれば希望する地域・年収・勤務時間で必ず就職できるというわけではありません。

薬剤師を目指す人は、資格取得後にどのような働き方をしたいのかも考えておくとよいでしょう。

参考:厚生労働省「薬剤師国家試験」

楽しいだけではない!薬学部の大変なところ

ここまでは薬学部の魅力を紹介しましたが、進学するなら大変な部分も理解しておく必要があります。

① 学ばなければならない科目が多い

薬学部では、基礎科学から医療に関する専門知識まで、幅広い内容を学びます。

薬の名前や作用を暗記するだけではなく、病気や人体の仕組み、薬物治療なども理解しなければなりません。

② 実務実習と国家試験がある

薬剤師養成課程では、大学内の講義や実験に加えて、病院と薬局での実務実習があります。

厚生労働省のjob tagでは、病院・薬局でそれぞれ11週間の実務実習が必要と説明されています。

国家試験に向けた勉強も必要なので、6年間ずっと自由に過ごせるわけではありません。

③ 学費や生活費の負担も考える必要がある

6年制の薬学部に進学するなら、学費も重要な判断材料です。

大学ごとに授業料などは異なりますし、自宅から通うのか、一人暮らしをするのかによっても必要な費用は変わります。

奨学金を利用する場合は、卒業後の返済についても考えておきたいところです。

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大学の魅力だけでなく、卒業まで通い続けられる環境を整えることも大切です。

薬学部を目指す人に伝えたいこと

薬学部への進学を考えているなら、まずは自分がどんなことに興味を持っているのか考えてみてください。

薬について詳しくなりたい。

患者さんの役に立つ仕事がしたい。

科学や実験が好き。

医療に関わる専門職を目指したい。

そんな興味や目標が、薬学を学ぶきっかけになると思います。

私は、大学時代にアルバイトや旅行を楽しみ、さまざまな実験を経験しました。

そして現在は、薬剤師として働いています。

薬学部は楽な学部ではありません。

ですが、専門分野を学びながら、学生生活ならではの経験を積むこともできます。

大変だからという理由だけで、進学先の候補から外してしまうのはもったいないと感じます。

まとめ|薬学部は大変だけど、楽しい経験もできる

薬学部の魅力は、薬剤師の国家試験受験資格を目指せることだけではありません。

科学の実験に取り組み、仲間と学び、アルバイトや旅行などを経験できることも、大学生活の大切な部分です。

私自身、薬学部での学生生活には楽しい思い出があります。

これから薬学部を目指す人には、勉強の大変さだけでなく、その先にある楽しさにも目を向けてほしいです。

そして、進学を検討している大学があるなら、まずはその大学の公式サイトで6年間のカリキュラムを確認してみてください。

どのような講義や実験があり、いつ実務実習があるのかを確認すると、入学後の学生生活をより具体的にイメージできます。

薬学部での6年間が、あなたにとって充実した時間になることを願っています。


参考資料

以下の制度情報は2026年10月26日に確認しました。

1.文部科学省「薬学教育制度の概要」

2.文部科学省「薬学教育」

3.厚生労働省「薬剤師国家試験」

4.厚生労働省「職業情報提供サイト job tag|薬剤師」

※大学ごとの講義、実験、学費、学生生活については、進学希望先の最新の公式情報を確認してください。

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おかき
都内の中小薬局で働いてる薬剤師。106回薬剤師国家試験に合格。奨学金700万の返済のために『薬剤師として稼いでいく』ブログを開設。ドラックストアでアルバイト経験から中小薬局に就職し、薬剤師×投資家としてFIREを目指してます。