薬剤師が年収アップを目指す転職ガイド|平均年収・求人比較・注意点
はじめに

「今の年収は、ほかの薬剤師と比べて高いのだろうか?」
「管理薬剤師になれば、どのくらい年収が変わるのだろう?」
「転職して収入を増やしたいけれど、今より忙しくなるのは避けたい」
そんな悩みをもった薬剤師に読んで欲しい( ;∀;)
私は薬剤師として働きながら、FIRE(経済的自立と早期リタイア)を目指して資産形成に取り組んでいます。
資産形成を進めるうえで重要だと考えているのが、収入から生活費を差し引いた「投資に回せるお金」を増やすことです。
その方法の一つとして、転職による年収アップがあります。
ただし、転職すれば必ず年収が上がるわけではありません。年収が増えても、残業時間や通勤負担が増えれば、必ずしも満足できる転職にはならないでしょう。
この記事では、厚生労働省の公的統計と薬剤師向け転職サービスの公式情報をもとに、薬剤師の年収相場や転職の進め方を解説します。
また、管理薬剤師としての経験を踏まえ、求人票だけでは判断しにくい人員体制や業務分担など、転職前に確認したいポイントも整理しました。
1.薬剤師の平均年収はどのくらい?
薬剤師の全国平均年収は566.8万円
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、薬剤師の全国平均年収は566.8万円です。
この数字は、2025年(令和7年)の賃金構造基本統計調査をもとに算出されています。
ただし、これは全国の薬剤師に関する平均値です。
薬剤師の給与は、勤務先、地域、経験年数、年齢、役職、勤務形態などによって異なります。
そのため、平均年収よりも低いからといって、必ずしも待遇が悪いとは判断できません。
自分の年収を評価するときは、平均額だけではなく、現在の仕事内容や労働条件も含めて比較することが重要です。
出典:厚生労働省「職業情報提供サイト job tag:薬剤師」
病院・調剤薬局・管理薬剤師で給与はどう違う?
厚生労働省の「第25回医療経済実態調査」では、医療機関や保険薬局で働く薬剤師の給与データが公表されています。
2024年度のデータを見てみましょう。
| 勤務先・役職 | 平均年間給与(賞与込み) |
|---|---|
| 一般病院(全体)の薬剤師 | 約581万円 |
| 一般病院(医療法人)の薬剤師 | 約540万円 |
| 保険薬局(法人)の薬剤師 | 約480万円 |
| 保険薬局(法人)の管理薬剤師 | 約726万円 |
※2024年度の平均給料年額と賞与の合計を、万円未満四捨五入で表示しています。
※一般病院(全体)には医療法人の病院も含まれます。対象者の年齢や経験年数なども統一されていないため、同じ条件の薬剤師を比較した結果ではありません。
出典:厚生労働省「第25回医療経済実態調査(医療機関等調査)報告の概要」16・20ページ
この統計で注目したいのは、法人の保険薬局における薬剤師と管理薬剤師の給与差です。
一般の薬剤師が約480万円であるのに対し、管理薬剤師は約726万円となっています。
平均給与には約246万円の差があります。
しかし、管理薬剤師になれば年収が246万円増えるという意味ではありません。
年齢や経験年数、勤務時間、勤務先の規模などが異なる可能性があるためです。
また、この調査結果だけで病院と調剤薬局のどちらが高年収になりやすいかを結論づけることもできません。
転職を検討するときは、統計を参考にしつつ、実際の求人条件を比較する必要があります。
管理薬剤師は給与だけでなく責任も確認したい
私は管理薬剤師としての経験から、役職による給与差だけでなく、その役職に求められる責任や業務量も確認することが大切だと考えています。
医薬品医療機器等法では、薬局の管理者に対して、従業者の監督や医薬品などの管理、薬局業務に関する必要な注意などを求めています。
つまり、管理薬剤師は単に給与が高い役職というわけではありません。
求人を比較するときには、次のような点も確認したいところです。
- 管理薬剤師手当はいくらか
- 薬剤師や調剤事務の人員体制はどうなっているか
- 管理薬剤師が調剤業務と管理業務をどの程度兼任するか
- 在宅業務や店舗運営に関する業務を誰が担当するか
- 残業が発生しやすい業務や時間帯はあるか
- 管理薬剤師の休日や欠勤時の対応体制はどうなっているか
管理薬剤師として高い給与を提示されても、それに見合う働き方ができるとは限りません。
年収と業務内容の両方を確認して判断したいところです。
2.薬剤師が年収アップを目指すための5ステップ
薬剤師が年収アップを目指す場合、最初から転職先を決める必要はありません。
まずは現在の給与と働き方を整理し、どのような選択肢があるのかを調べることから始めましょう。
STEP1:現在の年収と給与の内訳を把握する
最初に確認したいのは、現在の年収です。
源泉徴収票や給与明細を用意し、次の項目を整理しましょう。
- 基本給
- 賞与
- 残業代
- 役職手当・資格手当
- その他の固定手当
- 実際の残業時間
- 年間休日数
特に確認してほしいのが、基本給と手当の内訳です。
例えば、同じ年収600万円でも、基本給を中心に構成されている場合と、多額の残業代を含んでいる場合では、働き方が異なります。
さらに、賞与や手当の支給条件によっては、将来の年収が変動する可能性もあります。
転職先を比較するためには、現在の給与がどのような仕組みで支払われているのかを理解しておくことが重要です。
STEP2:希望する年収と労働条件を決める
次に、転職先に求める条件を整理します。
例えば、以下のような希望条件が考えられます。
| 項目 | 希望条件の例 |
|---|---|
| 年収 | 600万円以上 |
| 勤務地 | 自宅から通勤45分以内 |
| 年間休日 | 120日以上 |
| 残業 | 月10時間以内 |
| 業務内容 | 調剤業務、在宅業務、管理薬剤師業務など |
| 転勤 | 原則なし |
※数値は希望条件を整理するための例であり、実際の求人や採用条件を示すものではありません。
ここで大切なのは、すべての条件を同じ優先順位にしないことです。
例えば、年収アップが最優先なら、希望年収を満たす求人を中心に探すことになります。
一方、家族との時間を増やしたい場合には、年収だけでなく勤務終了時間や残業の少なさも重要です。
私は、年収を上げることそのものを最終目標にするのではなく、収入が増えたことで生活や資産形成がどう改善するのかを考えたいと思っています。
STEP3:現在の職場で昇給できる可能性を確認する
年収を増やす方法は転職だけではありません。
現在の職場で昇給や役職変更を目指す方法もあります。
例えば、会社に給与制度や昇進制度がある場合には、次の点を確認できます。
- 昇給はどのような基準で決まるのか
- 管理薬剤師などの役職に就くと給与はどう変わるのか
- 経験や実績が給与に反映される仕組みはあるのか
- 異動によって給与条件が変わる可能性はあるのか
現在の職場に満足しているのであれば、無理に転職する必要はありません。
ただし、昇給の見込みが不明確な場合や、希望する収入に届くまで長い時間がかかりそうな場合には、ほかの求人と比較する価値があるでしょう。
STEP4:転職サイトや企業の採用ページで求人を比較する
希望条件が決まったら、実際の求人情報を確認してみましょう。
薬剤師の求人を探す方法には、企業の採用ページ、ハローワーク、薬剤師向け転職サイト・転職エージェントなどがあります。
転職エージェントを利用すると、サービスによっては求人紹介、応募書類の添削、面接調整、条件交渉などのサポートを受けられます。
ただし、必ず転職エージェントを利用しなければならないわけではありません。
自分で求人を探して直接応募する方法もあります。
大切なのは、どの方法で探す場合でも、希望条件に合う求人を比較することです。
転職サービスを複数利用する場合は、同じ求人を別々の担当者から紹介されることも考えられるため、応募状況を管理しましょう。
また、紹介された求人が希望に合わなければ、応募を見送るという選択もできます。
STEP5:面接・職場見学で勤務実態を確認する
求人票に記載されている条件が魅力的でも、実際の働き方まで十分に分かるとは限りません。
私が薬剤師として特に確認したいのは、職場の人員体制と業務分担です。
例えば、調剤薬局なら次のような質問が役立ちます。
「薬剤師は常時何人で勤務していますか?」
「1人薬剤師になる時間帯はありますか?」
「薬歴の記載や在宅業務の準備は、どの時間帯に行っていますか?」
「残業が発生する主な理由は何ですか?」
「有給休暇を取得するときの応援体制はどうなっていますか?」
こうした質問は、求人票の年収だけでは見えてこない働き方を確認するためのものです。
また、可能であれば職場見学を行い、設備や業務の流れについても確認したいところです。
ただし、短時間の見学だけで職場のすべてを判断できるわけではありません。説明された内容と労働条件通知書などの書面を照らし合わせることも大切です。
3.薬剤師向け転職サービス5社を比較
薬剤師向けの転職サービスには、それぞれ取り扱う求人やサポート内容に違いがあります。
今回は、公式情報を確認できた範囲で5つのサービスを紹介します。
特定のサービスが必ず年収アップにつながるというものではありません。
自分の希望に合う求人を探すための選択肢として比較してみましょう。
薬剤師向け転職サービス5社の比較表
| サービス名 | 主な特徴 | 比較する際のポイント |
|---|---|---|
| ファルマスタッフ | 地域担当者による求人紹介・転職支援、派遣にも対応 | 勤務地域の求人情報や職場情報 |
| メディヤク(メディウェル薬剤師) | 薬剤師向け求人紹介と専任コンサルタントの支援 | キャリア相談・希望条件の整理 |
| MC-ファーマネット | 常勤・パート・派遣・紹介予定派遣などに対応 | 雇用形態や勤務先の選択肢 |
| お仕事ラボ | 正社員・パート・派遣の求人、個別の転職支援 | 希望条件に合わせた求人提案 |
| アポプラス薬剤師 | 求人検索、面談、応募、条件交渉などの支援 | 給与や勤務条件の交渉支援 |
※2026年10月10日時点で確認できた各社の公式情報をもとに整理しています。求人件数、紹介可能地域、募集状況などは随時変動します。
※比較表はおすすめ順位ではありません。
① ファルマスタッフ|地域の求人や職場環境を確認したい人向け
ファルマスタッフは、株式会社メディカルリソースが運営する薬剤師向けの転職支援サービスです。
正社員・パート・派遣などの求人を取り扱っています。
運営会社によると、全国12拠点を設け、求職者と求人企業の双方へのヒアリングを重視していることが特徴です。
公式サイトでは、履歴書や職務経歴書の作成、面接対策に関する情報も提供されています。
こんな人に向いています
- 勤務地域を限定して転職先を探したい
- 職場環境や勤務条件について相談したい
- 正社員だけでなく派遣やパートも検討したい
年収アップを目指す場合には、希望する地域の求人について、基本給や賞与、残業時間などを確認してみましょう。
担当者が提供できる職場情報の詳しさは求人によって異なるため、具体的な質問をして判断することが大切です。
② メディヤク(メディウェル薬剤師)|キャリア相談から始めたい人向け
メディヤク(メディウェル薬剤師)は、株式会社メディウェルが運営する薬剤師向けの求人紹介サービスです。
同社は2026年3月17日にサービスサイトをリニューアルしたと公表しています。
運営会社の公式情報では、専任コンサルタントによる相談から入職までの支援や、転職希望者の経験・希望条件に合わせた求人紹介を案内しています。
こんな人に向いています
- 転職すべきか迷っている
- 現在の経験がほかの職場でどのように評価されるか知りたい
- 希望条件を整理しながら求人を探したい
年収アップを目的とする場合は、希望地域にどのような給与条件の求人があるか相談し、自分の市場価値を検討するための材料を集めるとよいでしょう。
なお、個別求人の最新の募集状況は確認が必要です。
薬剤師資格者の転職を専任アドバイザーが全力サポート【メディウェル薬剤師】③ MC-ファーマネット|さまざまな雇用形態を比較したい人向け
MC-ファーマネットは、株式会社メディカル・コンシェルジュが運営する薬剤師向けの求人サービスです。
公式サイトでは、次のような働き方から求人を検索できます。
- 常勤
- パート
- 派遣
- 紹介予定派遣
また、調剤薬局や病院のほか、企業、治験関連などの求人区分も設けられています。
こんな人に向いています
- 正社員以外の働き方も検討している
- 病院、調剤薬局、企業などを比較したい
- 勤務時間や雇用形態を含めて働き方を見直したい
年収アップを重視する場合も、雇用形態によって給与体系や社会保険、賞与などの条件が異なるため、同じ基準で比較することが重要です。
④ お仕事ラボ|希望条件に合わせた求人提案を受けたい人向け
お仕事ラボは、株式会社AXISが運営する薬剤師向けの転職・派遣サービスです。
正社員、パート、派遣の求人を取り扱っています。
公式サイトでは、希望条件のヒアリング、求人提案、履歴書・職務経歴書の添削、面接対策、条件交渉などのサポートを案内しています。
こんな人に向いています
- 希望条件を細かく相談したい
- 書類作成や面接対策の支援を受けたい
- 正社員とパート・派遣の選択肢を比較したい
担当者に相談するときは、希望年収だけでなく、避けたい業務内容や残業時間についても伝えておくとよいでしょう。
【薬剤師の派遣・転職 お仕事ラボ】⑤ アポプラス薬剤師|面接や条件交渉の支援を受けたい人向け
アポプラス薬剤師は、アポプラスキャリア株式会社が運営する薬剤師向けの求人・転職支援サービスです。
公式サイトでは、正社員・パート・派遣などの求人を検索できます。
また、転職支援の流れとして、面談・求人紹介、応募・面接、条件交渉、就業までのサポートを案内しています。
こんな人に向いています
- 転職活動を初めて行う
- 面接や応募手続きについて相談したい
- 給与や待遇の条件交渉をサポートしてほしい
年収アップを目指している場合は、提示年収の内訳や昇給制度について確認し、希望条件に近づけられるか相談する方法もあります。
ただし、条件交渉によって必ず給与が上がるとは限りません。
薬剤師転職サポートなら『アポプラス薬剤師』|32年の実績・東証プライム上場グループ転職サービスはどのように使い分ければよい?
転職サービスを選ぶとき、私が重視したいのは、求人件数や知名度だけではありません。
自分が知りたい情報を、どれだけ具体的に提供してもらえるかです。
例えば、管理薬剤師として働きたい場合には、年収だけでなく、担当店舗の人員体制や管理業務の範囲を把握できるかが重要になります。
現在の仕事が忙しく、転職活動に時間をかけにくい場合には、求人紹介や面接調整のサポートが役立つかもしれません。
一方、希望する企業がすでに決まっているのであれば、企業の採用ページから直接応募することも選択肢になります。
どのサービスを利用する場合も、提示された情報をそのまま受け入れるのではなく、最終的には自分で労働条件を確認して判断しましょう。
4.薬剤師が転職で失敗しないために確認したいこと
年収アップを目的とする転職であっても、給与額だけで職場を決めることは避けたいところです。
ここでは、転職前に確認しておきたい5つのポイントを整理します。
① 年収の内訳が明確になっているか
求人票に「年収600万円」と記載されていても、その内訳によって条件は異なります。
基本給、賞与、残業代、役職手当などを確認しましょう。
特に固定残業代が含まれている場合には、対象となる時間数や金額、超過分の取り扱いを確認することが重要です。
また、賞与が会社業績や個人評価によって変動する場合には、提示年収がどのような前提で計算されているのかを確認したいところです。
② 残業時間と業務量は適切か
年収が増えても、労働時間が大幅に増えるのであれば、働き方として満足できない可能性があります。
調剤薬局では、処方箋への対応以外にも、薬歴の記載、医薬品の管理、在宅業務の準備など、さまざまな業務があります。
そのため、営業時間だけを見ても、実際の勤務終了時間を判断できない場合があります。
平均残業時間や業務分担について、具体的に質問しておくとよいでしょう。
③ 人員体制と休暇の取りやすさ
薬剤師の人数だけでなく、どの時間帯に何人で働いているかも重要です。
特に、薬剤師が少ない時間帯の業務量や、急な欠勤が発生した場合の対応体制を確認したいところです。
また、年間休日数に加えて、有給休暇の取得状況も参考になります。
企業の職場情報を確認する方法として、厚生労働省の「しょくばらぼ」も利用できます。
同サイトでは、掲載されている企業について、残業時間や有給休暇取得率などの職場情報を検索・比較できます。
ただし、掲載データが個別店舗の実態を表しているとは限らないため、求人先にも確認することが必要です。
④ 転勤や異動の可能性
現在の勤務地が自宅から近くても、転勤や店舗異動によって通勤条件が変わる可能性があります。
特に複数店舗を運営する薬局では、異動の範囲について確認しておくことが重要です。
2024年4月1日から、労働条件明示のルールが変更されました。
労働契約を締結する際には、雇い入れ直後の就業場所・業務に加え、それらの変更の範囲についても明示する必要があります。
転職先を決める前には、勤務地や担当業務が将来どのように変わり得るのか確認しておきましょう。
出典:厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」
⑤ 労働条件を書面で確認できるか
面接で説明された条件と、実際の雇用契約の内容に違いがないかを確認しましょう。
給与、勤務時間、休日、就業場所、業務内容などは、入社前に書面で確認しておきたい項目です。
疑問が残る場合は、契約を結ぶ前に確認することが大切です。
転職は生活に関わる重要な判断です。
年収が上がる見込みがあっても、納得できない条件があるのであれば、急いで決める必要はありません。
5.年収アップはFIREを目指す薬剤師の資産形成につながる
私が薬剤師として収入を増やしたい理由の一つは、FIREを目指しているからです。
FIREとは、一般的に経済的自立を実現し、早期リタイアを目指す考え方を指します。
そのためには、将来必要となる生活費と、それを支える資産について考える必要があります。
以下は自分がnoteでの資産形成についての記事になります。
https://note.com/daruhashi/m/maed1e332d24b
年収アップで大切なのは手取りと投資余力
例えば、現在の年収が500万円で、転職後に600万円になったとします。
額面年収では100万円増加します。
しかし、実際の手取り額は、所得税、住民税、社会保険料などによって変わります。
さらに、転職によって通勤費や住居費などが増える場合もあるでしょう。
そのため、年収100万円アップを実現したからといって、年間100万円をそのまま投資できるわけではありません。
私は年収の金額だけでなく、収入から生活費などを差し引いた投資余力を重視しています。
毎月3万円の投資余力が増えたら?
仮に、転職によって生活費を差し引いた後のお金が毎月3万円増え、その全額を投資に回せるとします。
追加投資額は年間36万円です。
10年間続ければ、投資元本は360万円になります。
これは運用益・運用損失を含まない単純な積立額です。
実際の資産額は、市場の値動きや投資する商品、手数料などによって変わります。
投資には元本割れの可能性もあり、将来の利益が保証されるわけではありません。
また、収入が増えたとしても、生活防衛資金や近い将来に必要なお金まで投資に回す必要はありません。
自分の生活設計に合わせて、貯蓄と投資のバランスを考えることが重要です。
金融庁も資産形成の基本として、家計管理、ライフプランニング、長期・積立・分散投資などを紹介しています。
参考:金融庁「資産形成の基本」
転職はFIREを実現するための手段の一つ
FIREを目指す方法は、転職による年収アップだけではありません。
支出の見直し、副業、資産運用など、さまざまな方法があります。
ただし、転職は薬剤師としての資格や経験を活かしながら、給与条件を見直せる選択肢です。
現在の職場で働き続ける方が自分に合っている可能性もあります。
大切なのは、転職すること自体を目的にしないことです。
私は、収入と働き方の両方を改善しながら、将来の選択肢を増やしていきたいと考えています。
6.まとめ|薬剤師の年収アップは現在の条件を知ることから
薬剤師が年収アップを目指す場合、転職は有力な選択肢の一つです。
しかし、転職すれば必ず年収が上がるわけではありません。
また、年収が高い職場が、自分にとって働きやすい職場とも限りません。
今回紹介したポイントを振り返ります。
- 薬剤師の全国平均年収は、2025年の統計に基づくと566.8万円
- 勤務先や役職によって平均給与には違いがあるが、統計だけで個人の転職後の年収は判断できない
- 転職前には基本給・賞与・手当・残業時間を整理する
- 管理薬剤師を目指す場合は、給与だけでなく業務範囲や責任も確認する
- 転職サービスは順位ではなく、希望条件とサポート内容で選ぶ
- 内定を承諾する前に、実際の勤務条件を書面で確認する
私は薬剤師として働きながら、資産形成を通じて将来の選択肢を増やすことを目指しています。
そのために重視しているのは、単純に年収を増やすことではありません。
自分が納得できる働き方を続けながら、将来のために使えるお金を増やすことです。
現在の職場で昇給を目指すのか、それとも転職を検討するのか。
判断に迷っている場合は、まず現在の年収と労働条件を整理し、ほかの求人と比較してみるところから始めてはいかがでしょうか。
転職するかどうかは、それから決めても遅くありません。
参考資料・情報源
本記事では、以下の公的資料および各サービス運営会社の公式情報を参考にしています。
公的資料
- 厚生労働省「職業情報提供サイト job tag:薬剤師」
使用データ:2025年(令和7年)賃金構造基本統計調査
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/158 - 厚生労働省「第25回医療経済実態調査(医療機関等調査)報告の概要」
公表日:2025年11月26日
使用データ:2024年度の給与・賞与
参照:16・20ページ
https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001599540.pdf - 厚生労働省「医薬品医療機器等法」
参照:第7条・第8条
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=81004000&dataType=0&pageNo=1 - 厚生労働省「職場情報総合サイト しょくばらぼ」
https://shokuba.mhlw.go.jp/ - 厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」
制度施行日:2024年4月1日
https://muki.mhlw.go.jp/rule.html - 金融庁「資産形成の基本」
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/invest/
情報確認日:2026年10月10日
※統計の対象年、公表日、制度施行日、公式サイトの確認日はそれぞれ異なります。
※掲載している転職サービスの求人状況や支援内容は変更される場合があります。利用前に最新の公式情報をご確認ください。